建国年数を根拠に「祖国」使用の正当性問う 台湾頼総統

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頼清徳総統(写真提供:中央社)

頼清徳総統は10月5日、台北市で開かれた双十節関連行事で、中国の10月1日の国慶節(建国記念日)が75回目であることを根拠に「年数から勘案すると中華人民共和国(中国)は絶対に中華民国(台湾)の祖国になり得ない」と発言した。頼総統はさらに「現在の中国人の75歳以上の人たちの出生時に中華人民共和国は存在していない。当時は中華民国だった。この事由から中華人民共和国の75歳以上の人たちの祖国はむしろ中華民国となる」と指摘。「中華人民共和国の誕生日を祝うならば言葉は正確でなければならず、『祖国』の二文字を使ってはいけない」と主張した。

台湾は辛亥革命を記念する双十節を中華民国の建国記念日としている。同10日で113回目を迎える。

【解説】1911年から1912年(民国元年)にかけて清で発生した共和革命。名称は革命が勃発した1911年の干支である辛亥に因む。10月に孫文の影響を受けた革命軍が武昌と漢陽を武力制圧し、黎元洪を都督として中華民国軍政府が成立を宣言した清国は革命軍の制圧に失敗し、15省が次々と独立を宣言した。1911年12月29日、中国上海で孫文が中華民国臨時大総統に選出され、1912年2月12日に宣統帝(愛新覚羅溥儀)が退位し、清国は滅亡した。この結果、アジアにおいて史上初の独立した共和制国家である中華民国が誕生した。清が打倒されて古代より続いた君主制が廃止され、共和制国家である中華民国が樹立された。勃発日の10月10日に因んで「双十革命」とも称される。また民国革命のなかで辛亥革命は第一革命とされ、袁世凱に鎮圧された第二革命、さらには護国戦争が第三革命として続く。